15年目の、愛してる【差分】

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 な、なんで? の声が、口から出ない。 「ね、僕にも一口ちょうだい」 「お、おぅ」  拓は、ビールを遥人に手渡した。 「いただきま~す」  にっ、と笑って酒を飲んだ遥人だが、次の瞬間には顔をしかめた。 「苦ッ。こんなもん、どこが美味しいのかなぁ?」  缶をデスクに置くと、遥人は拓に近づいた。  一緒にベッドに腰かけて、顔を見合わせた。 「何? 僕の顔に、何か付いてる?」 「……」 「あ、付いてた。目と鼻と口が」  無邪気に笑う遥人に、拓は腕を伸ばした。
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