Ep1

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そのうち大貴さんの関心は見事になくなって、チャコと二人きりで話すようになった。 あとは目の前の敵ただ1人。 さっきから私の返答を聞いては大口を開けて笑っている 「真琴チャン、ほんっとおもしろすぎ! 質問を全部5文字以内で片付けるルールでも作ってるの?!」 むかつくけど、この場を早く収めるためにはこの方法しかない。 「はい。」 「はい。って!固いな~。 …まぁ俺は知ってるけどね」 「え?」 「なんでもなーい」 私には届かなかった最後の一言を 含み笑いを浮かべてしまい込んだ。 すると何かを決心したかのように 急に真顔になった。 何か嫌な予感。 「じゃ、俺ら先 行くわ」 「え?」 「「え??」」 当たって欲しくなかった[予感]は 大当たり。 今日一番嬉しくない当たりを引いてしまったようだ。 「おおあおうっ!じゃ またな」 動揺を隠しきれてない大貴さん チャコでさえこの状況にはついてこれていないみたい 「えっとー、」 「も、もう少しゆっくりしていこうよ」 随分と自信なさげだなあ、この人 少し考えてから「はい」と答えたチャコに さっきまでの余裕はなく、見たことがないくらい緊張している様子だった。 隣の直輝さんは というと「じゃ!」と わたしの肩をよせてクルッとドアの方へ一直線 「ちょ、やめてください」 「...まあまあ、この状況から抜け出せることを逆に感謝してほしいくらいだね。 本当ははやく帰りたいと思ってたくせに。 はーあ、できる男ってツライツライ。」 こっちがはーあ、だわ。 チャコは大丈夫かな?と少し心配で首をまわしてみると、私なんか気にもとめず 既に楽しそうにおしゃべりを再開していた。 素直に笑うチャコって めっちゃくっちゃかわいいんだよな~ 女のあたしでも惚れてしまいそうな、 太陽みたいな笑顔。 なんて思いながら すこし複雑な気分でカフェをあとにした。
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