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―――ガシッ
「ん?」
「見事に油断したな」
「何の会話だったかは分からないけど、相手さんに感謝だね」
耳元で聞こえた風紀委員長様の声と、目の前で縄を手に持つ紫乃さん。
どうやら俺としたことが怒りで状況を一瞬忘れてしまったようだ。
なんという失態。
高校生活初の黒歴史と言っても過言でない。
「お…俺の馬鹿ぁぁ……」
「もう諦めろ」
「それがいいよ。同級生同士親交を深めようじゃないか」
そう笑顔のまま俺の腕を縛る紫乃さん。
一応逃げようとしてたけどさ、風紀委員長様地味に力強いし、羽交い締めの状態だと力が入らなかった。
紫乃さんは縄抜けすらできないようにがっちりと縛る。
俺が隙間を作ろうとしたら腕外されかけた。
なんなのこの人www
警察の尋問担当にでもなるつもりなの?wwww
綺麗にがっちり縛られた俺は再びソファに落とされて風紀委員長様があのコーヒーを手にする。
「あれ。旭史がわざわざコーヒー淹れったってことは…ヤルの?アレ」
「まぁな。こいつは痛みに耐性がありそうだからな。痛み無くしてあれほどの体術は身に付かない。そう考えるとこちらの方が効くだろう」
この二人物騒なこと言ってる気がするのは俺だけ(。´・ω・)?www
足は縛られてないしいっその事このまま扉蹴破って…
なんて考えてたらソファの上に寝っ転がってる俺の足の上に紫乃さんが座る。
この人俺の考えでも読んだの?www
的確に足の動きを封じてきたよ?wwww
筋肉があるせいか結構重量あるし…流石の俺も足だけで70㎏オーバーだろう物体を持ち上げるのは無理www
どうしようかなぁ……。
なんて考えているうちに風紀委員長様がコーヒーカップを一つ手にして飲み始めた。
………あの。何でこっち見てんの?何で近づいてくんのさwww
「ちょww何する気ww」
「はいはい。黙って従おうね」
「副委員長さん!wwそこどいてww……え、何…んんっ!?」
紫乃さんどかせられるかもう一回チャレンジしてたら風紀委員長様が近づいて来てあろうことかキスをしてきた。
速攻で舌を入れられて防御態勢をとるすきもなかった。
口の中に何かが流れ込んで来る。
コーヒーだ。
口移しするほど飲ませたかったのかよww
とりあえず飲み込まないように我慢してたけど顔を離した風紀委員長様に鼻をつままれ呼吸不可能になった。
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