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「イテテテ…腰が……」
「もう動けるのか?」
「……だいぶ良くなったので今日はこれで…次こんなことしたら容赦しませんからねwwwwww」
「雪くん絶対経験者だよね」
「ノーコメントでwwではww」
何とか20分程で回復してみせた俺の体。
流石俺。タフガイだなww
あぁ、早く行かねーと清雅とメシ食い終わる前に一般生徒が来るようになってしまう。
若干歩き方に不自然な点はあるだろうが俺は学食に向かった。
普段なら5分ほどの距離を10分かけて目的地に到着した。
開けられた学食の扉を入るとある一角に存在感のあるものが…
昨日も見たチーズフォンデュのアレだ。
また頼んだのかよwww
好きだなオイwww
しかも清雅以外に誰かいる。
近づくと二人が気づいた。
「おや、遅かったですね。てっきり4時間目の始めから居ると思っていたのですが…」
「ちょっと用があって動けなかったんだ。」
清雅の正面に座りながら清雅の隣に座る人物を見た。
若干纏う空気に違和感がある。
寝ぼけたような顔をしてるけど、周囲の警戒を怠ってない感じ。
………よく見りゃドル集の一人じゃねぇかwwww
黒い髪が少々色々な方向に跳ねてる犬みたいな……。もれなくイケメンだが。
なんだか既視感があるように感じるのは俺だけか?wwwww
「こちらは生徒会で書記をしている波並錬治と言います。人と関わるのが少々苦手のようで、口下手なのです。よろしければ仲良くしてやってください」
観察し過ぎたのか清雅が紹介してくれた。
「波並錬治ね…覚えた。清雅がそういうなら悪い奴でもなさそうだし」
「ありがとうございます。ところで、昨日会長にさんざん暴言を言ったそうですね」
「ハハハハハ。やっぱ聞きましたか」
「盛大に話題になっていましたからね。……よく言ってくれました」
「は?www」
今…褒められた?wwwwwwwwwww
え?何で?wwwwww
本当は仲間うちで仲が悪かったとか?wwwwwwwwww
「あのバ会長は頭が固くなりすぎていましてね。幼少期から知っているのですが、他人の意見に耳を傾けない困った性格になってしまいまして…何度か痛い目に合わないと分からないらしいのですよ」
「お、おう…随分と手厳しいのな…」
「あのまま会社を継ぐようになれば今の政治家や一昔前からの重鎮どもと同じ考えに囚われ、自ら会社の発展と社員の扱いも変わらない事に繋がります」
あぁ、この人よく見てんだな。生徒会長の事。
心配してるんだろう。言い方は厳しいけど、その分愛があるんだろうな。
友情って美しいね。
相手がアレじゃなけりゃ涙の一つでも流したかもwwww
清雅いい子。
「わかったwww俺に任せろwwwバ会長は気に喰わないけど清雅の頼みだしwwwwwwこれからもガツガツ遠慮なく言わせてもらうよwww」
「楽しそうですね」
「まーなwwwそれはいいんだけどさ…なんかさっきからめっちゃ見られてる」
俺は視線を清雅の横に移す。
ジーとこちらを見る目と視線がかち合った。
前髪長めで分かりずらいけど、その眼は少し緑がかってる。
…なんか似たような目を見たことあるんだが……気のせいだよな?
「珍しいですね、錬治が興味を持つなんて」
クイッと指で眼鏡を押し上げた清雅が錬治をみて面白そうに口端をあげる。
そんな姿も美人ですね清雅さん。
数十秒目を合わしていた俺たちの見つめあいは錬治とやらの一言で終わった。
「……紅………?」
ビシィッと固まる俺と不思議そうな顔をする清雅。
「コウ…とは?」
「紅は、紅。俺の……憧れ」
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