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1-1.告知までの経緯
私はALSになる前は大学の教員として働いていました。
29歳の時、結婚し翌年には娘が生まれました。
同じ年、某大学に講師として採用され、公私ともに順風満帆でした。
私は工学部で仕事は大変でしたが、
元々教育と研究をやりたいと思っていたので、
私には趣味のような仕事で正に天職でした。
31歳の時、妻が二人目を妊娠しました。しかも男の子。
私はサッカーやテニスが好きだったので、
将来、子ども達と一緒にやるのを楽しみでした。
同じ頃、テニスをしていて、サーブでポケットからボールを取り出す際、
上手く取り出せないことが多々ありました。
痛いというわけではなく、左手に上手く力が入らない感じでした。
私は職業柄パソコンを扱うことが多かったので、
腱鞘炎の類いかと思いそれほど気に留めませんでした。
しかし、一向に症状は改善せず、
むしろ少しずつ悪くなっているように感じていました。
そして、子どもが生まれる一ヶ月前、妻が娘を連れて里帰りしている時、
インターネットで自分の症状を検索しました。
検索結果の中で自分の症状に一番あてはまっていたのが、
「ALS、筋萎縮性側索硬化症」でした・・・
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