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三人の最後
息子の安全を確認した後、パッとヒトラーを見ると真っ赤な目をしてこちらを睨んでいた。その目はまるで血に飢えた赤鬼のように恐ろしかった。その目をずっと見ていると、ファントリドスはとてつもなく恐ろしくなった。その影響でファントリドスは恐怖におそわれ 馬を疾走させる またその目の影響かヒトラーの両手を取り終わり深呼吸していたパトロックが突然苦しみだした。これは速くドイツの敵国フランスに逃げなくてはいけないと思い、腕にうめき苦しむ子供を抱えて一心不乱に馬を走らせた。その間ファントリドスはただ逃げていたわけではない。銃がなくても石をたくさん拾い赤鬼の目をしたヒトラーめがけて石を投げていた、だがまったく当たらない。クソッと思い馬を走らせた。すると! 銃弾の跡が沢山ある櫓を発見した! やったーと言いかけようとした時、櫓の中から一人の兵士がアタフタと出てきた。「何者だ!」 「私はドイツの収容所に収容さていたファントリドスと申します! 後ろから馬に乗っているアドルフ・ヒトラーから逃げていました。どうかこの門をくぐらせてください!」 と命を懸けて言い放った。すると兵士は、「分かった! 収容所に収容されていたのなら門をくぐらせてやろう!」 と言った。しかし兵士は門を開けようとしなかった。それどころか櫓に戻り、二十人ぐらいの銃を持った兵士たちを連れて戻ってきた。ファントリドスはこれは罠だったのかと思い覚悟をした。すると一人の兵士が「何をしている? 早くくぐらんか?」 と言った。ファントリドスは困惑した。「あのー空いてませんけど……」 と兵士に伝えた。兵士は汗を垂らしながら無言で門を開きに行った。その時だった! 後ろからあのひづめの音が聞こえたのと同時にパーーン! という銃声の音が聞こえた。その弾はまっすぐ正確にファントリドスの背骨に突き刺さった。ぎゃーーー! という言う叫び声が、森中に響き渡った。しかし何としてでも門をくぐらなきゃという思いが上回り、門が開いた瞬間やっとのことでフランスにたどり着き 櫓内の中庭に入ると、その一秒後、門がピシャーンと閉まった。門の外では、ヒトラーと兵士たちが銃撃戦を繰り広げていた。また、門の中の中庭では、パトロックの息を確認していた、自分の弾跡など気にもせず。ファントリドスがパトロックの心臓を触ると、父親の腕の中でパトロックは息絶えていた。その瞬間、父は号泣した。五年前と同じ気持ちになった。自分の宝物をまた一つ失ってしまったのだ。また、その悲しみが傷によぎったのかさっきまで痛くなかった弾跡が急に痛み出した。そのままばたりと馬から転落しファントリドスも息を引き取った。大人の戦いはここで終わりを告げた。その後ヒトラーは銃撃戦をやめてベルリンの城まで逃げ帰った。また、その三ヶ月後ドイツの首都ベルリン陥落を目前としたドイツの支配者アドルフ・ヒトラーは自殺した。自殺した理由は不明だが、二つの仮説がある。一つ目の仮説はドイツが戦争に負けたから、そして二つ目の仮説はファントリドスとパトロックそしてファトリーナの怨念がとりついたとも言われている。
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