超能力?

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超能力?

ライフル銃のスコープを覗いていると魔王・ヒトラーがまたささやいた。「かわいい子 よ、一緒に来ないかい? 娘たちは君を待っているよ 娘たちは夜毎にダンスをするんだよ 踊ったり歌ったりして、君を寝かしつけてくれるよ」また出た! このでたらめのささやきが・・・そう思っていた。しかしふと、、考えてみた。こんなに離れているのになぜヒトラーの声が聞こえてくるのだ? と疑問に思ったのだ。魔王とだいたい百メートルぐらい離れているのになぜ聞こえてくるのだ? ファントリドスは考えた、もしかしたら超能力? なぜファントリドスがそう考えたのかというと、第二次世界大戦開戦当初のナチス軍を率いたヒトラーは、異常な力を持っていたからである。まるで力でヨーロッパを統一しそうだったナポレオンと知識では負けなしの日本の武将・真田昌幸を掛け合わせたような力だった。しかし超能力の力が一九四三年の冬ごろから急速に力が衰えていたのだった。ということは、もうヒトラーには超能力の力がないのだと感じた。じゃあこのささやく声は何だ? 三分ぐらい考えているとふとファントリドスは恐ろしい妄想をしてしまった。それは、こういう時のために力を蓄えていたのかもしれないと思ったのだ。こういう時のためとは、もし収容所にいるユダヤ人や兵士、部下たちが裏切った時、超能力でまた呼び戻すということだった。そうすればつじつまが合う。
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