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最悪の一時
すると! ついにあの時が来てしまった。私の人生史上最も嫌な悪夢の瞬間が……それは突然現れた。馬に乗りながらヒトラーとにらみ合いをしていた。その時だ、誰かの不気味な手がこちらに忍び寄ってきた。しかしファントリドスは、それを疲れによる幻覚だと思った。そう思い、気にもせずにヒトラーとにらみ合っていた。その瞬間! 息子のパトロックが「お父さん、お父さん 魔王が僕をつかんだ! 痛いことをしたんだよう!」 なに! まさかあの手が……と、ファントリドスがパッと振り返るとヒトラーの右手がパトロックの両手を、左手がパトロックの首をつかんでいた。その光景を見たファントリドスは何とかしなきゃと思いとっさにヒトラーの左手を離そうとした。しかしヒトラーは超能力で両手を出しているので空気みたいに掴めなかった。それに一早く気づいたのか、とっさに残り十四発しか弾が入っていないライフル銃を抜きヒトラーめがけて撃った、奇跡的に最後の一発がヒトラーの右手に当たった。するとパトロックにつかんでいた両手がスルスルと消えていった。これで一安心、もうパトロックは苦しまない。しかしこれで終わりではなかった。
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