革命

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あらゆる角度から設置されている監視カメラは当然乗っ取られているだろう。誰も出てくる気配はない。 『YouTubeにあげようかと思ったんだけどさあ、リアルタイムがよかったんだよね。あ、消される前に拡散してもらっていいよ。しばらく録画で残すし。その頃には俺はこの世にいないかもしれないからさ、誰かお願いしまーす』 派手で大人っぽいレイがそこにいた。 『タイトルは、ヤクザの家にカチコミしましたでヨロシク』 「斎藤さん、こいつって・・・」 「俺の勘がはずれてほしいよ」 レイに似た顔を持ち、Kのような雰囲気を持つ画面の青年は、おそらくM。 『あー、なんだ拓海さん書き込んでくれないな。見てないのかな。警察って動き遅いよね。誰か通報してあげて。じゃ、そろそろ行くよー!?』 Mは銃口を閉じたシャッターに向けた。 『カウントダウンしてよぉ、3!』 すべて数える前にトリガーを引いた。発砲音が響く。 『逃げるよ!!』 一発だけ着弾したのを見届けてMは走り出した。 『今から逃走者にタイトル変更ね!』 腰に巻いてあるスカーフとマフラーを揺らしながら逃走映像を流したまま走り出す。 事務所から兵隊が出てくるのが映された。 『ケーサツ遅い!ヤクザが今頃110番してるよ!ばっかみたい!!』
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