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「なんでかなあ。
異性で仲良かったら、友達とは思ってもらえないなんてな。
詩織ちゃんと光咲さんは同性だから、疑似恋愛の関係でも表向きみんなただの仲良しだと思ってる」
「それが世間一般の見方なんでしょうね。
解りやすいものね」
巳緒はため息をつく。
洞窟のような場所に入り、少し涼しくなった。
センターオブジアースの入口が見えてくる。
「俺たちは世間に抗ってやるぞ」
俺が巳緒の方を向いて言うと、巳緒は「そうね」と微笑んだ。
「トラックレスだね。
あたしたちのこれまでも。これからも。」
巳緒が言い、ははっと思わず俺は笑った。
「本当だ。Trackless Pathだな。
道なき道か、その通りだ」
「結婚とか遠そうだよな〜」
「男友達が原因で嫁き遅れなんて嫌だわ」
巳緒は頰に手をあてて呟く。
そりゃお互い様。
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