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そこから更に一時間ほど登り続けた私達は、木々の切れ目のような平地に辿り着いた。
「ここなら空が見えるね。よし、少し休憩しよう」
部長の言う通り、その平地の周囲だけ木々が生えていないので空が見えた。
抜けるような青空だ。なんだか泣きそうになってきた。
視界が滲んで、少し目が回って……あれ……? なんだか世界が本格的に回り始め……。
「君! 顔が真っ青だぞ!?」
部長の声がひどく遠く聞こえる。
ぼんやりとそんなことを考えながら、私の意識は闇に落ちた――。
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