部長は私の光だったらしい

4/7
前へ
/7ページ
次へ
 そこから更に一時間ほど登り続けた私達は、木々の切れ目のような平地に辿り着いた。 「ここなら空が見えるね。よし、少し休憩しよう」  部長の言う通り、その平地の周囲だけ木々が生えていないので空が見えた。  抜けるような青空だ。なんだか泣きそうになってきた。  視界が滲んで、少し目が回って……あれ……? なんだか世界が本格的に回り始め……。 「君! 顔が真っ青だぞ!?」  部長の声がひどく遠く聞こえる。  ぼんやりとそんなことを考えながら、私の意識は闇に落ちた――。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加