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売っていたゼブラに ほんの出来心で青酸カリを投入したのは、黒人からの誘いに乗ったからだ。
いつも通りにヤクザに売り付けて、服用してから受取人の遺体を確認して金を回収する。本来の儲けより、多く売上金が入っていけば瀬谷に認められる。三田地よりも。
それだけに目が眩んでいた。
だが、青酸カリの投入されたゼブラが次々と転売されて 被害が留まらず 奈央子の知らない場所でどんどん人が死んでいった。
もちろん、瀬谷にも情報が入ってしまった。
和馬を使って未払いの相手方を始末するのは日常茶飯事だが、そのなかで薬を回収する仕事を増やしていた。
そこで瀬谷が薬を調べて、ニセモノを見つけて、売り手がどこなのか追跡したのだ。
最初から疑われていたんじゃないのか。
三田地には全く疑いの余地がないみたいに、いつも通りに接していた。
突然奈央子に連絡をしなくなり、慌てた奈央子が瀬谷に電話をしていた。
電話はいつも通りの瀬谷だったが、どうにも仕事の依頼が入らなくなって。
とうとう矢島が始末された。
矢島によって自分の名前が知らされた。
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