1 青島興行

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… 深夜2時。 古びた駅ビルの真下に和馬はいた。 片手に鉄パイプを握っていて、その先には生臭い血の匂い。 その隣には、殴った犬が痙攣を起こして倒れている。 「ごめんね、とどめをさすのは後だ。」 和馬は鉄パイプを投げ捨てた。錆びたドアノブに手をかける。 青い蛍光灯の中に螺旋階段を見つける。 〔青島興行〕は三階。
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