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…青島興行
覚醒剤ゼブラの滞納が売り手側に発覚して、三日目。
常に気を張って、警戒していたが時計の針が進むにつれて その緊張感も欠落していた。
「ただの脅しだったんですかね…」
部下の澤木が首をかしげる。
「そうだな…」
青島は大きな図体を椅子に沈めて、ピストルの弾を取り出しテーブルの引き出しにいれた。
「今日は帰るか?」
そう言った矢先に
「青島さん!」
部下の吉田が真っ青な顔で駆け込んできた。
空気がピリッと張り詰める。
「どうした?」
「番犬が殺されてます…近くに、血の着いたパイプが落ちていて」
「ガキのイタズラじゃないのか?」
「でも…」
そのとき、一瞬静まり返ったなかで階段をゆっくりあがる足音が聞こえた。
青島は人差し指を口にあてる。
「なにか…来る」
一斉に部下たちは壁により、銃を構えた。
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