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急いで家に戻った富子は昔貰った年賀状を
片っ端から調べた。
箱に入っていた年賀状を
ひっくり返したので部屋中に年賀状が
散らばった。
「あった!これだわ」
差出人は『土田直輝』
忘れもしない富子が生涯で最も愛した男性。
富子は20代の頃に働いていた
ボウリング場の常連客だった男性に
プロポーズされた事があった。
だが二人は別れる事になる…
彼が仕事の都合で海外赴任する事になり
富子の両親の猛反対により
プロポーズを断る事になったのだ。
(あの日、言えなかった言葉…
『あなたに一生ついて行きます』
それが言えたなら私の人生は変わって
いたかもしれない…)
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