第2章:死ぬ前に…

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友達とスキーリゾートに行ったり ファンだった齊藤英樹(さいとうひでき)の ライブコンサートに行ったり 自分だけの時間を有意義(ゆういぎ)に使う事が出来た。 ただ…独身で一生を終えれば必然的に 最後は誰にも看取られずに 死を迎える事になる。 彼ら若者達が富子と同じ年齢になった時に 果たして同じ事が言えるのだろうか? そして近い将来、富子と同じ様に 誰にも気付かれずに孤独に生涯を終える 人間が世の中に溢れかえると考えると 背筋がゾッとした。 (終わり良ければ全て良し… その逆で"終わり悪けりゃ全てダメ"だわ…) ーー"孤独死が当たり前になる時代 ーー私達は自分自身の人生の終わりを考え   "終活"と向き合わなければならない 番組は最後にそう締めくくった。 「なんだか今日は疲れたわね… お風呂に入ってから夕御飯食べようか」 気分転換に風呂にでも入ろうと 富子はバスタオルと着替えを持って お風呂場へ向かった。
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