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1話
ふわっと風がふき、私、渚の髪はふわりと舞い上がる
6月下旬…もう少し…もう少し…
「もう少しだー!」
サッと大声で叫んだ私に視線が…
恥ずいな…
だってだって!
もうすぐ夏です!
暑くてつらい季節じゃん…
って思うそこのあなた!
ちがいます✨
ちがうんですよ!
そう…夏は恋の季節です!
ちらりと左ななめ前に視線をずらす…
キャー💕
そこにはクラスの超絶イケメン男子⭐️
悠真(ゆうま)君♡
「おい!渚!」
「はっはい!?」
振り向くとそこにいたのは
幼馴染の奏(そう)
「奏…?」
「お前また悠真に見惚れてただろ…」
「うちのクラスの女子は男子を見た目だけで決めてるだろ…」
「ちっちがう‼️悠真君は中身だって!」
「話したことないだろ…」
「😭」
あ、こいつは幼馴染の奏で私が悠真君が好きなことを
唯一知ってる人
でも悠真君は人気すぎて話したことありません…
しかも妄想が激しい私は、女子友がいないのです…
「真白さん、消しゴム貸してくれない?」
「え?」
えええええええぇぇぇええ⁉️
ゆ、ゆゆゆ悠真君⁉️
えっとちょちょちょまままっててて!!!?!??!?
「ま、真白さん…?」
「あ、あああえっとけ、消しゴムですよね❗️
はい‼️」
くすっ
「真白さんって面白いね」
「ありがと!」
にこっ
め、めまいがしそうだよ…
笑ってくれたし‼️
最高級の0円スマイルくれたし‼️
あぁああぁぁぁああ
ん?あ、やばい…
悠真君ファンクラブ(?)の人たちが
すごい顔でこっちみてる…怖……
まてよ…私の席の左ななめ前が悠真君で
今日悠真君の横の席の人は休み…
私しか借りる人がいなかった…?
私は…余り物…
そう思うと奇跡なんてないって思う
そう…たまたま…これは…
この出来事は……
たかが…奇跡にすぎないんだ…
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