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只野式ブートキャンプ!肆
趙雲は一人でガタガタと震えて居た。
仁からの酒攻めに合い腹がはち切れる程飲まされて更に飲まされて、更に飲まされたからだ。
「もう一生酒は飲まない…」
漸く立ち直った趙雲は顔良達を待つ事にした。
その時、ドサリドサリ!と音が背後から聞こえる。
ビクンッビクンッ!と痙攣する顔良とSAN値がゴリゴリに削れて目を見開いたままで失神して居る文醜が居た。
「らめぇっ!そんなの入らないいぃぃぃっ!」
痙攣する顔良が叫び声を上げながらビクンッビクンッ!と痙攣をしている。
「顔良殿?文醜殿?」
趙雲が恐る恐る二人を触るが起きる様子は無い。
結局、二人が意識を戻す迄に2時間の時間が掛かった。
「趙雲殿、申し訳ない」
「いや、顔良殿が無事なら問題ない」
顔良は尻を擦りながら答える。
「むう、何が有ったのか分からない。
思い出そうとするとズキズキと頭が痛む…」
「それは思い出しては行けない!」
趙雲はすかさず顔良が思い出そうとするのを止める趙雲、一方の文醜は何かブツブツと呟いて居る。
そんな混沌とする中にまたもや、矢文が趙雲と顔良の間に打ち込まれるのだった。
『やあ!三人共、今回は残念な結果に終わったね!だけど君達にもう一度チャンスを与えよう。
是非とも生き残って欲しい、もしこの極限の状況で生き残れ無かったら…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………死ぬから』
手紙にはそう書いて有り最後に短く、そう書いて有った。
ゾワリとした感触が手紙を読んで居た趙雲の背筋に走る。
「殿が本気になった…」
趙雲は絶句する。
趙雲から手紙を受け取り中身を読んだ顔良も絶句する中、文醜は立ち上がり言葉を発する。
「戦おう…」
その言葉に触発されて趙雲も立ち上がる。
「戦いましょう…」
「戦おう!我等三人ならば可能の筈だ!」
顔良が叫ぶ、三人共お互いの顔を見る。
すると顔良が拳を翳す。
その拳に文醜と趙雲の拳が重なる。
「我等三人の火は小さいが、三人揃えば火炎となり豪炎となり一切を焼き払う!」
「やるぞ趙雲!」
「おう!」
「やるぞ文醜!」
「おうよ!」
そんな盛り上がる三人を俺は覗き見てウムウムと頷く。
「三人共、協力する事を良く学んだようだな」
日が沈み夜が来る、俺は背後に控えるトシ君やトシ君のお母さんに貞子さん、その他諸々のクリーチャーを神様達を通して貸して貰った。
時給で雇わせて貰ったのだ。
「さあ、行こうか…バイト代は弾むよ」
その夜、悲鳴と怒号が飛び交った。
かくして顔良と文醜と趙雲は、極限の状態を味わい、かな~りギリギリながらも何とか生還した。
その後、三人は兵の調練に対して厳しくなり、より精鋭に只野軍なる事になる。
只野式ブートキャンプの訓練を存分に活かす事になった。
「さて、荊州の本格な攻略に移るかね。
劉嫣もポックリ逝ったし、蜀の地にも色々と仕掛けをしないとな」
書類仕事に暫くは没頭だな。
次に向かうは長沙だな、そろそろ黄忠をゲットしに行かないとな。
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