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電車に乗って、俺の家の最寄り駅に着く。
改札を出て、真っ直ぐ歩く。
そしてしばらく歩いていると、「堂本」と書かれた表札が見えてきた。
これが俺の家だ。家の前に着く。鍵を開け、そそくさと中に入る。
外より断然暖かい。……早くこたつに入って温まろう。……きっと俺はこたつがなければ冬を乗り越えることなんてできないだろう。こたつに入りながら温かいココアでも飲んで……
……と、ここで俺の携帯電話から着信音が聞こえた。
会社では時代遅れ扱いのガラケーをポケットから取り出す。このガラケーとは昔からの付き合いというものがあってなかなか手放せないのだ。
しかし、誰がこんな時間に電話なんかよこしてきたんだ……?
目線を少し下に落とす。ガラケーの画面が俺の視野に入る。そして、俺の目に映った字。それは、
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