寂しい夜の過ごし方

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 着慣れないオシャレな服をぎこちなく着ているから、似合っているのか分からず困惑する。いっそ、居心地が悪いとすら言える。  けれどこれが裕也さんの好みだと知ったから、少しだけ背伸びをしてみた。  慣れないお化粧をして、これも似合っているのか分からないまま飛び出した彩花は駅前のイルミネーションを背に彼を待った。  約束の時間、5分前。  心臓の音が大きくなって、少しだけ苦しくなってくる。人が……自分よりもずっと可愛い子が沢山目の前を通り過ぎていく。この中で、自分はなんて地味で目立たないのだろう。  思うと余計に、頑張ったおしゃれが不釣り合いに思えて膝の上のスカートを握った。  俯けた顔を上げられない。そしてそのまま、待ち合わせ時間を知らせる時計が鳴った。
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