1-1.青キ春ノ片道切符

4/5
前へ
/109ページ
次へ
家庭環境のせいにしたら、お母さんに悪いんだけどさ、僕は自己主張が出来ない。 欲しい物を欲しいと言えないような子供時代を過ごしてしまった。 だから、高校生になった今でも、親にも友達にも遠慮がちなんだ。 趣味は、小説を読むことと描くこと。 あ、『書く』じゃなくて、『描く』という表現は僕のこだわりだ。 これは譲れない。 ツヨシは、僕と違って、あまり本は読まない。 多分、教科書と漫画くらいだろう。 ディスってるわけじゃないよ。 ツヨシは毎日の鍛錬で忙しいんだ。 だから、面白い本を見つけると、僕がツヨシにあらすじを教えてあげるんだ。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加