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幼い頃は、僕と一緒にミチルに泣かされてた癖に、今では空手のインターハイ出場選手だ。
何で、こんなに違う道に進んだんだろうか?
隣同士なのに。
まぁ、違う道だからこそ、変に意識することもなく、仲が良いのだろうけど。
それにツヨシは、強いだけじゃなく、友達想いだ。
青春の1ページだなんて、おどけてみせてるけど、新幹線は高いから貧乏旅行を提案してくれたんだ。
僕のためにね。
ミチルは、男女みたいだった癖に、どんどん魅力的になっていった。
可愛い見た目と裏腹に、はっきりと意見をする子供だった。
三年振りのミチルはもっと、眩しくなってるのかな。
髪なんか伸ばしちゃって、女の子っぽくなってるのかな。
僕はミチルが引っ越す前に、好きだって伝えたかったけど、言えなかった。
この三年間、ずっと引っ掛かっていたモヤモヤ。
だけど、きっと、今回も言うことは出来ないだろう。
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