1-1.青キ春ノ片道切符

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幼い頃は、僕と一緒にミチルに泣かされてた癖に、今では空手のインターハイ出場選手だ。 何で、こんなに違う道に進んだんだろうか? 隣同士なのに。 まぁ、違う道だからこそ、変に意識することもなく、仲が良いのだろうけど。 それにツヨシは、強いだけじゃなく、友達想いだ。 青春の1ページだなんて、おどけてみせてるけど、新幹線は高いから貧乏旅行を提案してくれたんだ。 僕のためにね。 ミチルは、男女(おとこおんな)みたいだった癖に、どんどん魅力的になっていった。 可愛い見た目と裏腹に、はっきりと意見をする子供だった。 三年振りのミチルはもっと、眩しくなってるのかな。 髪なんか伸ばしちゃって、女の子っぽくなってるのかな。 僕はミチルが引っ越す前に、好きだって伝えたかったけど、言えなかった。 この三年間、ずっと引っ掛かっていたモヤモヤ。 だけど、きっと、今回も言うことは出来ないだろう。
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