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「それ、最後までしっかり見て受け止めて欲しいの。ヒナ」
私は、ミズキの気持ちの入った真っ直ぐな視線に、鼓動が早くなるのを感じながら、写真を一枚ずつ見ていく。
そして、最後の一枚の写真の下に二つ折りにされた紙片を見つけた。
「開けてみて、ヒナ」
ミズキに言われて、静かにその紙片を開いた。
そこには、ミズキの字でただ一言、記されていた。
『あなたの事が好き。ヒナ』
ミズキは少し俯いて、静かだけれどはっきりした口調で言った。
「それは、私の気持ちだよ。出会った時からずっと……今まで隠してた、ごめん」
私の胸の鼓動は早くなり、呼吸の仕方を忘れた様に息が詰まった。
「私、ヒナの気持ちを確かめないといけないの」
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