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それでもやっとまとまったお金が手に入った。
小さな家しか建てられなかったものの、野宿をするよりはましだ。
ホテルに泊まったりもしていたが、あまりお金を削りたくはなかったのだ。
少女は家を建てたら最初にする事があった。
それは少年にもらったあの一枚の羽を飾ること。
いまだに温かい光を放つ羽は1番身近な所に置いていたかった。
『少年よ。覚えていますか?あの日あなたが私を自由にしてくれたの。他の誰でもないあなたに。・・・もう一度会って、「ありがとう」って言いたい』
その日少女は夢を見るのだった。
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