これまでのあらすじ

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これまでのあらすじ

ゴーストと呼ばれる異能力者が世界各国で出現する近未来。 東京の高校に通う雨宮深雪(男)はある日突然、異能力(アニムス)に目覚めてしまう。ゴーストとなったことで警察やマスコミに騒がれ、家庭や学校で居場所を失くした深雪は、《ウロボロス》というゴーストチームのメンバーとなる。次第にゴーストチーム同士の抗争が激化してゆく中、暴走するチームを説得しようとした深雪は《ウロボロス》を壊滅させ、自らの瀕死の重傷を負うのだった。 それから20年後。冷凍睡眠(ゴールドスリープ)から目覚めた深雪は、囚人護送船(よもつひらさか)に乗せられ、関東大外殻と呼ばれる高い壁に囲まれ、日本中からゴーストが集められる『監獄都市東亰』に送り込まれる。 廃墟となった東亰を彷徨い、《ディアブロ》というゴーストチームに囲まれてしまった深雪を助けてくれたのが、赤神流星と東雲シロだった。彼らは行くトコが無いならと、深雪を東雲探偵事務所に連れて行くのだった。 そこは《死刑執行人(リーパー)》と呼ばれる凶悪犯ゴーストを狩るゴーストが所属する事務所で、深雪は《死刑執行人(リーパー)》とならないかとスカウトされるのだった。 《死刑執行人(リーパー)》に反発を覚えた深雪は、黙って東雲探偵事務所を出て行くが、通り魔に襲われて逃げてきた琴原海を助けることとなる。 琴原海を警察に連れて行く深雪とシロだが、《ゴースト関連保護法》によって、警察はゴーストである深雪たちを助けてはくれない。仕方なく東雲探偵事務所に戻ろうとする深雪たちは、再び通り魔に襲われる。琴原海を逃がそうとする深雪だが、逆に彼らに囲まれ、捕まってしまうのだった。 深雪を捕えたのは、高山と名乗る少年らだった。彼らは金の為に大量殺人をしており、リーダー格の高山は、殺しがしたくて《監獄都市》に来たと言う。正気とは思えない高山らから、深雪は何とか隙を見つけて逃げ出す。 一方、東雲探偵事務所のメンバーは、《リスト登録》された高山らを狩り、深雪を助けるため動き出す。 高山らから逃げ回るうち、赤神流星と合流した深雪は、《リスト登録》までの時間を稼ぐよう言われ、自ら囮となることを志願する。 高山は「人間ではないゴーストは、人間のルールを守る必要はない」と主張し、深雪に「お前も同類だ」と告げる。《ウロボロス》の惨劇を繰り返したくない深雪は何とか抵抗するものの、わき腹を刺されて気を失うのだった。 怪我の療養をする深雪だが、やはり《死刑執行人(リーパー)》には抵抗があり、事務所に残るつもりはなかった。そんな深雪の前に、東雲六道が現れる。 六道はかつて深雪が壊滅させた《ウロボロス》のメンバーで、片手片足はその時に失ったものだと言う。そして六道は深雪に突きつけるのだった。 「その甘い理想でいったい何ができるのか――見せてみろ」と。
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