第1話【ああ、女神様……】

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俺は平凡な高校生だった。 それが今は闇の中に居る。 『はぁ~い、私は異世界転生係の女神様ですよ~』 唐突だな……。 それにしても、何とも軽い女神様が出てきたもんだ……。 ハズレかな? 『なんとでもいいなさい。後がつっかえているから、ちゃちゃっと話を進めるわよ~』 あ、はい。どうぞ……。 『まず、最初に教えておきますが、貴方は死にましたから異世界に転生されます。いいですね』 ざっくりとした説明だな、この女神様は……。 で、何で俺は死んだのですか? 『そんなことどうでもいいでしょう。どうせ生き返らないし、元の世界には戻れないのだから。それより転生の話を進めますね』 うわぁ……。そのぐらい教えてくれよ……。 『えーと、貴方が転生される世界は──』 無視かよ……。 『ファンタジーの世界です、ラッキー♡』 ラッキー♡、じゃあねえよ。俺は何で、死・ん・だ・ん・だ・よ!? 『それで~、転生したらチートっぽい強さを獲得できますので、好きに生きてくださいね』 うわ、人の話を完全に聞いてねえよ、この女神様はよ! でも、チート能力はありがたいな。 『チート無双なので、勇者に成るもよし、魔王になるもよしですからね。わーい、やったね♡』 やったね♡、じゃねーよ。 なんなんだ、この女神様は……。 『貴方が貰えるチートスキルは、鍛えれば無限に強く成れる(レベルアップする)スキルと、わんさかとマジックアイテムを拾える(掘れる)スキルです。やったね♡』 いちいち語尾にハートマーク付けるなよ。うぜーよ、マジで。 『もう、さっきから生意気ばかり言ってるとペナルティーを付けちゃうぞ、ぷんぷん!』 ぷんぷんって……。ごめんなさい……。 俺の第二の人生は、楽で怠惰な生活を送れるように宜しくお願いいたします、美しい女神様! 『だめー、今さら媚びを売っても遅いんだから。もう決めちゃったもんね~』 なに!? 『女神から、貴方にペナルティーを授けます!』 ちょっと待ってくれ、本当にご免なさい!! 『ど、れ、に、し、よ、う、か、な、め、が、み、さ、ま、の、ゆ、う、と、お、り~』 あんた適当に選んでるな! 『よ~し、これに決めましたわ~』 いーやー、本当にペナルティーなんて()めてください! 『貴方には、エロイことをすると死んじゃうペナルティーを与えますからね。いえーい♡』 いえーい♡、じゃねえよ! なんだよ、それ!? 『じゃあ、異世界に転生させますね、頑張ってね~♡』 ちょ、ちょっと待てよ! 最後までちゃんと説明しろや! 殆ど説明が無いじゃんか! ジェットコースターかよ! 『飛んでけー♡』 飛んでけー♡、じゃねえわ!! 『ばいばーい♡』 うわぁぁぁああああ!!! そして、俺が次に気が付いた時には、見慣れない草原のド真ん中に立って居た。 しかも、全裸で……。 服ぐらい初期アイテムで支給しやがれよ……。 糞女神が……。 【つづく】 ─────────── ⬛作者からのお願い⬛ ─────────── 面白かった、続きが気になる、今後どうなるの!? ……と思ったら【本棚】に加えてくださいませ!! また、作品への応援お願いいたします。 メッセージ付きのレビューなどを頂けますと大変励みになります。 面白かった、つまらなかった、正直に感じた気持ちだけでも構いません。 何卒よろしくお願いいたします。 by、ヒィッツカラルド
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