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俺は平凡な高校生だった。
それが今は闇の中に居る。
『はぁ~い、私は異世界転生係の女神様ですよ~』
唐突だな……。
それにしても、何とも軽い女神様が出てきたもんだ……。
ハズレかな?
『なんとでもいいなさい。後がつっかえているから、ちゃちゃっと話を進めるわよ~』
あ、はい。どうぞ……。
『まず、最初に教えておきますが、貴方は死にましたから異世界に転生されます。いいですね』
ざっくりとした説明だな、この女神様は……。
で、何で俺は死んだのですか?
『そんなことどうでもいいでしょう。どうせ生き返らないし、元の世界には戻れないのだから。それより転生の話を進めますね』
うわぁ……。そのぐらい教えてくれよ……。
『えーと、貴方が転生される世界は──』
無視かよ……。
『ファンタジーの世界です、ラッキー♡』
ラッキー♡、じゃあねえよ。俺は何で、死・ん・だ・ん・だ・よ!?
『それで~、転生したらチートっぽい強さを獲得できますので、好きに生きてくださいね』
うわ、人の話を完全に聞いてねえよ、この女神様はよ!
でも、チート能力はありがたいな。
『チート無双なので、勇者に成るもよし、魔王になるもよしですからね。わーい、やったね♡』
やったね♡、じゃねーよ。
なんなんだ、この女神様は……。
『貴方が貰えるチートスキルは、鍛えれば無限に強く成れるスキルと、わんさかとマジックアイテムを拾えるスキルです。やったね♡』
いちいち語尾にハートマーク付けるなよ。うぜーよ、マジで。
『もう、さっきから生意気ばかり言ってるとペナルティーを付けちゃうぞ、ぷんぷん!』
ぷんぷんって……。ごめんなさい……。
俺の第二の人生は、楽で怠惰な生活を送れるように宜しくお願いいたします、美しい女神様!
『だめー、今さら媚びを売っても遅いんだから。もう決めちゃったもんね~』
なに!?
『女神から、貴方にペナルティーを授けます!』
ちょっと待ってくれ、本当にご免なさい!!
『ど、れ、に、し、よ、う、か、な、め、が、み、さ、ま、の、ゆ、う、と、お、り~』
あんた適当に選んでるな!
『よ~し、これに決めましたわ~』
いーやー、本当にペナルティーなんて止めてください!
『貴方には、エロイことをすると死んじゃうペナルティーを与えますからね。いえーい♡』
いえーい♡、じゃねえよ!
なんだよ、それ!?
『じゃあ、異世界に転生させますね、頑張ってね~♡』
ちょ、ちょっと待てよ!
最後までちゃんと説明しろや!
殆ど説明が無いじゃんか!
ジェットコースターかよ!
『飛んでけー♡』
飛んでけー♡、じゃねえわ!!
『ばいばーい♡』
うわぁぁぁああああ!!!
そして、俺が次に気が付いた時には、見慣れない草原のド真ん中に立って居た。
しかも、全裸で……。
服ぐらい初期アイテムで支給しやがれよ……。
糞女神が……。
【つづく】
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by、ヒィッツカラルド
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