白い歯の美少年

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「あいつはペテン師だ・・・」  僕は女子が青年の恋人と決めつけて断定したのだ。そして言えなかった言葉を心の中に封印し、言えなくて良かった、危うく同性愛の気があることをカミングアウトする所だったと思って額の冷や汗を手で拭って安堵した。  その時、丁度、川からひんやりとした風が吹いて来て文字通り頭を冷やしてくれた。  この日以来、僕は白い歯の美少年を忘れるべく河川敷で犬の散歩をすることを止めた。
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