FRIENDS

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友美(ともみ)ちゃん、久しぶり。本当、変わったわね」  と、優しく微笑みながら私の足元から頭の天辺まで視線を滑らせたのは、小学生の頃に二年間お世話になった山田先生だった。  六年ぶりの再会だというのに、白くて綺麗な肌も艶やかな黒髪も全く衰えてはいない。  相変わらずグレーのセーターとデニムに、髪の毛を一つに結んで化粧気もないけれど、その姿は実年齢の四十歳よりも五歳は若く見える。 「でも、みんなは変わらないわよ」  と、笑う先生は廊下の窓から見える雪の積もった山々を眺める。 「この村も変わってないでしょ?」 「……そうですね」  まるで、私だけが変わってしまったことを責められているかのような気持ちになるのは、被害妄想にも程がある。  だけど、しょうがない。  小学校二年生の時に、父親が突然東京で事業を起こすと言い出して、付いて行かざるを得なかった私は地獄のような毎日を過ごしたのだから。  ひねくれるのには充分過ぎる理由がある。
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