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休み時間だというのにも関わらず、生徒が少ないこの学校の廊下は嘘のように静かだった。
__静か。
だなんて、過去の私は感じたこともなかったけれど。
それは、すっかり都会の喧騒に慣れてしまった故だろう。
「お願いします」
と、私はそっと先生に向かって頭を下げる。
__ここは狭い村だ。
お婆ちゃんの家に住んでいる以上は、すぐに私が戻って来たという噂は広まるだろう。
だけど、それまでは隠しておきたいと思った。
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