思いついたら、実行!

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思いついたら、実行!

街はイルミネーション。 クリスマスの色に染まってる。 ショウウィンドーから、中を見た。お気に入りの、手芸店。 「日向くん、来ないなぁ」 お店の前で待ってても、来ない。 そもそも、待ち合わせの約束を してないのに。 「サンタ…」 通りすぎる、サンタを見た。 「クリスマスになっちゃった」 ぶらぶらと歩く。 サンタがケーキを売っている。 子供の頃、サンタは本当にいる と信じた。 いつでも、サンタが叶えてくれる。夢は叶うと。 「いつから信じなくなったかな」 でも、日向くんなら、こう言う。 信じなきゃ叶うものも、叶わない、だから信じなきゃ。 夢見れば、きっと叶う。 選んだ道を進めばいい。 きっと、そう言う。 そして、日向くんが言うと その通りと思う。 単純にサンタの仲間入りを しよう、楽しみは大きい。 クリスマスは、これから。 歩く脚が弾む。 もともと由羅は、悩むのが下手。 (日向くんの影響かも♪) 太陽みたいな笑顔を思う。 由羅は日向くんを思うだけで 心が、温かくなる。 鼻にチキンの匂い。 「そうだ!きっとマサハル、 クラブ帰りで、お腹が空いてる」 由羅は近くのコンビニに入った。 今どき、フライドチキンなんて どこのコンビニにもある。 (高いチキンは買えないけど、 マサハルは質より量よね) 由羅とワタルとマサハルは 仲がいい。 幼稚園の頃からの、仲だ。 いつも3人。 由羅がワタルと付き合う様に なっても、仲よしは一緒で 変わらない。 それは今も、同じ。 逆に2人で、こそこそして 中に入れてもらわないと、 由羅は日向くんが心配になる。 大抵2人で、隠し事の時は、 日向くんは、危ない事に 首を突っ込んいる。 ワタルは危ない事は由羅に 隠す、巻き込みたくないからだ。 由羅にも、その思いは分かる、 でも余計、心配になる。 とっさに声を上げた。 「嘘!日向くん」 考える事は同じらしい。 日向くんも、マサハルに 差し入れを考えたらしい。 (でも同じ事、考えて同じ お店に入るなんて、運命を 感じちゃうな…) 「由羅ちゃんも、同じ事を 考えたんだ。…でも、ごめん。 クリスマスになっちゃったね」 ちゃんと約束は覚えてくれてる。 由羅はドキドキする。 まさか、会えるなんて。 約束も、待ち合わせもないのに。 でも、日向くんはチキンでなく、 あんパンとおにぎりを抱えてる。 「どうせなら、マサハルんちで これから、パーティーしようか」 「賛成ー♪」と叫び、由羅は 食品をワタルに持たせ、腕を 引っ張る。 「ちょっと由羅ちゃん、何?」 「パーティーなら、プレゼント 用意しなきゃ、早く!」 ニコニコしてワタルを引っ張る。 (2人で、買い物!楽しみ♪♪)
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