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「え?住むところ、これから探すんですか?すぐ見つかるもの?」
「うーん。最悪ウィークリーマンションか、まぁ不動産に掛け合えばすぐになんとかなるかもしれないわね。そんな感じだから、凜ちゃん、心配してくれてありがと。ダメな大人でごめんね。仕事には差し支えないようするから」
「緋奈巳さん…!」
私は、緋奈巳さんの強がりが分かってしまった。あの緋奈巳さんが、散々泣いたんだね。きっと、物凄く辛かった。そんな言葉じゃ表せないくらいに…。
「凜?」
突然後ろから名前を呼ばれて、私は振り返った。そこには、お父さんが普段着の上にパーカーを着て、歩いて近づいてきた。いつもより遅いから、心配して迎えに来てくれたんだ。
「お前、こんな遅くまで…!」
と言ってお父さんが怒っているような口調になると、お父さんは私の隣にいる緋奈巳さんを見て、目を丸く見開いていった。
「君は……緋奈巳、さん?」
「祐さん?」
緋奈巳さんも驚いて、少し頬を赤く染めてお父さんを見つめていた。私は2人を交互に見て、
「え?知り合い?なんで?!」
と言うと、2人は今度は同時に私を見て、困惑したように苦笑した。
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