第1章 夢のつづき

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桃香が首を傾げて私の顔を覗き込むと、私は頭を横に振った。 「お父さんが、家に女の人、連れてこれるように」 「は?!普通、それって、逆。嫌なんじゃないの?女の人連れてきたら嫉妬しちゃうとかさー」 「うーん。ちょっと違う」 「わかりにくっ。凜、おもっ」 桃香が私の肩にぶつかってくると、私は何だか笑ってしまった。そう。きっと、私の考えてることは、重いんだ。桃香は、そういうことをストレートに言ってくる。そういうとこが、好きだ。 「そうだね。重いね。じゃ、楽しそうなサークルでも、覗いてみる?」 「いいね!!」 私と桃香は顔を見合わせて笑い合うと、桃香は私の腕にしがみついてきて、サークル勧誘のチラシを受け取りながら、歩いていった。
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