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とはいえ…。
カフェに入って、コーヒーとケーキを注文したしてからも、圭太はずっとテラスの席で笑い転げている。私はちょっとムッとして、コーヒーをすすりながら、
「もう、いい加減笑うの、やめてよね」
と言うと、圭太は笑いすぎて涙が出たのか、目の蓋を指で拭った。
「いやぁ、楽しかった楽しかった。マジで!芹那。まだまだ、たくさん小技隠してそう」
「小技って…ないわよ」
「いやいや。自覚ないだけで、あるよ。きっと。芹那の友達にも色々聞いてみたいかも」
「やだ。あの子たち、何言うか分かんないもの」
私は思わず頬を膨らませてそっぽを向いた。
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