優しい朝がくる…?〜ハネムーン篇〜

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* 今日は海に行く日だ。ホテルから車で2時間ほどかけて、瀬底(せそこ)ビーチにやってきた。瀬底島にある1kmほどの浜辺は絶景だ。真っ白い波打ち際に、エメラルドの海。シュノーケルもできて、地元の人もよく来ていると聞く。 とりあえず、海までの道のりの車の運転は俺がした。芹那はムッとしていたけれど、帰りにまた運転させる約束をして、納得してくれた。酔い止め薬、買っておこう。 海の家の着替え室で水着に着替えて、俺はパラソルをビーチに差していると、結構日差しが強くて、目を細めながら空を見上げた。 「お待たせ、圭太」 と言って芹那が歩み寄ってくると、俺は振り向いて芹那を見た。芹那は長い髪をゆらして、鮮やかな青と白の模様のビキニを着て現れた。 「うわっ」 俺は茫然として見惚れていると、芹那は頬を赤く染めて、 「そんなに見ないでよ。恥ずかしい」 と言ってビニールシートの上にバッグを置いて、シートの上に腰を下ろした。 「芹那。エロい」 「やめて」 芹那はギロっと俺を睨みつけるけれど、俺はニコニコ笑いながらそんな芹那の隣に一緒に座り込んで、手を繋いだ。 「綺麗だよ。もったいなくて、みんなに見せたくない。でも、見せびらかしたい」 意味不明なことを言ってしまう。芹那はクスクスと笑っている。
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