優しい朝がくる…?〜ハネムーン篇〜

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「そうよ。圭太がエロいから」 「そこかよ!」 思わず俺が身を乗り出すと、芹那はプッと吹き出して笑い出すと、俺から離れて海の水を掌で救って俺にかけた。 「だから、もう自分を演じるのは、もうやめる。疲れたし。なんか、それもばかばかしいもん」 「うん。それでいいよ」 「圭太に抱かれたあの日から、私、自分を演じることが出来なくなっていったの。職場でも、思ったこと言うようになっていったわ。最初はみんな驚いてた。でも、受け入れてくれたの。そうよね。みんな、もう大人だもの。つまらないことを言う人は、いなかった」 芹那はそう言って微笑んで俺を見上げると、俺は芹那を抱き寄せて唇を重ねた。 「自分を出すのが辛い時は、無理しなくていいんだ。自然でいい。でも、我慢しないでほしいよ。腹が立ったなら、ちゃんと怒れ。ちゃんと泣くんだ。俺は、どんな芹那もちゃんと愛してるから…俺のこと、信じて」 「うん。ありがとう。圭太」 芹那は微笑んで俺の肩に両手を回して、グッと抱きついてきた。
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