優しい朝がくる…?〜ハネムーン篇〜

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* 沖縄での移動手段は限られてしまうので、滞在中はレンタカーを借りている。ちなみに、旅行のプランは旅行代理店で働いている祐兄さんのところで決めて、兄さんが便利そうだと思うオプションはたくさん付けてくれている。 「運転、変わりますよ」 30分くらい運転をしていると、芹那が助手席から首を傾げて訊ねると、俺は吹き出して、 「なんで、敬語?」 と言うと、芹那は「あっ」と言って苦笑いになった。 「もうすぐ着くから、次の移動は運転してくれる?」 「もちろん!」 「運転出来ると思わなかったけど」 俺がそう言って右折のウインカーを出すと、芹那はニッコリと微笑んだ。 「失礼ね。これでも運転は得意なのに」 「え?!マジで?」 「うん。でも…。いえ、いいです」 芹那はごまかすように笑って、正面を見た。俺は車を所持していないから、こうして車で出かけることは今までなかった。だから、助手席に芹那が座っているのが何だか不思議だ。
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