優しい朝がくる…?〜ハネムーン篇〜

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「私ね、圭太のそういうとこ、好きよ」 芹那はそう言って、少し背伸びをして俺の唇にキスをしてきた。俺は驚いて目を丸くしていると、唇が離れたとき、芹那と見つめあった。 「やべ」 「え?」 「押し倒したくなってきた」 俺が真顔で言うと、芹那は少し頬を赤く染めて俺から離れると、 「ガイドさーん!変質者がここに」 と大声をあげるので、俺は慌てて後ろから芹那の口元を左手で覆った。 「じょ、冗談でーーす!」 すると、集合場所に集まっている20人くらいの団体がこっちに振り向いて、不思議そうに俺のことをジロジロと不審者でも見るような目つきで見つめていた。芹那はプッと吹き出して俺の腕をすり抜けて前を走って行くと、振り向きながら俺を見て、 「楽しいっ!」 と嬉しそうに笑って言った。 まったく。 芹那のこんな笑顔、初めて見た。声を上げて、楽しそうに笑っている。 まだまだ、芹那の新しい部分に出会っていこう。 俺はそう思うと、芹那の後を追いかけていった。
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