優しい朝がくる…?〜ハネムーン篇〜

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* 午前中の観光が終わって、私たちは駐車場に戻ると、圭太より先に私が運転席に回り、 「圭太。キー。…開けてくれる?」 と圭太に言うと、圭太は目を丸くして私を見て、諦めたようにため息をついて笑った。 「しょうがないな。じゃ、さっき見つけた カフェまで、よろしくな」 圭太はそう言って私にキーを投げてくると、私はキーを受け取って車のドアのロックを外した。そうして私が運転席に、圭太が助手席に乗り込むと、私は鼻歌を歌いながらシートベルトをしてエンジンをかけた。 「じゃ、圭太」 「うん?」 「覚悟してね」 「え?」 「私、友達にも親にも、みんな、私に運転するなって言われてるの」 「え?!」 圭太の笑顔が、だんだん引きつってくる。 「私は、いつも通りよ。でもね。なんだか」 「…いや、あの。芹那。あ、安全運転で」 「みんなね、怖いっていうの…失礼じゃない?」 車は勢いよく走り出してパーキングを出て行くと、隣で圭太は窓の上の手すりを両手でしがみつくように掴んでいた。 「まじかーーーー!!」
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