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だがいきなり手を出して遥を怖がらせたくはない。
遥が自分を好きになってくれるまでゆっくり待つつもりだ。
「ボス、またニヤニヤしてますよ」
「本当にお前はうるせえな。じゃ、俺はもう行くからな」
これ以上ここにいたら山根に揶揄われてたまったものではない。
事務所の外に出ると冷気が肌を刺した。
今夜は冷えるな…。
遥を待たせたら悪いので早く待ち合わせ場所まで行こうと誠吾は足を速めた。
すごい人だ…。
車で駅まで送ってもらって降りるとツリーの下はすごい人だかりだった。
恋人同士が多いようだ。
そうだよな。今日はクリスマスだもんな。
キラキラと輝くツリーの下で恋人達が幸せそうに笑っている。
素敵だな……。
大好きな人とクリスマスにデートできるなんて羨ましい。
僕も誠吾さんにこれから会うけど……誠吾さんは僕のことを好きになってくれるだろうか。
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