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僕は高校を卒業した時、ニーチェの言葉を借りて言えば、大いなる尊敬者となり大いなる軽蔑者となった。そして夜間部の大学へ通う事になり、昼間はバイトをする事になった。
その僕の生まれて初めての仕事先は、パートの小母さんが沢山いる小さな工場で僕同様、夜間大学へ通うバイトの者が二人いて彼らは僕に言わせれば、俗物予備軍なので俗物の小母さんで構成された職場に溶け込もうとするし、愛想良くできるから小母さん達に気に入られ可愛がられていたが、僕は小母さん達に端から相容れないものを感じ、違和感だの懸隔感だの反感だの軽蔑心だのマイナスイメージばかり持って虚無的になるし、第一、僕には小母さん連中の見目形が雌牛か雌豚の如く醜く感じられ、心も極論すれば、それ相応に下等に感じられるのだから職場に毫も溶け込む気にはなれず、当然、愛想良くも出来ず、誰にも気に入られなかった。それどころか妬ましく思われていた。
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