僕は大いなる尊敬者であり大いなる軽蔑者だ!

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 何せ俗物は上滑りだから第一印象を敢えて度外視して実験的に疑ってみたのだ。普通の人間ならここまで疑ったら二度と、「やっと笑顔を作る事を覚えたよ。」なぞという嫌味を言われない為にも、上辺の明るさを重視する俗世に順応する為にも愛想良くしようと努力するものだが、僕はそもそも中身を等閑にして上辺の明るさを重視する余り軽佻浮薄に陥っている俗世に順応する気は更々無いし、主体としての自己に誇りを持つようになってから遜って品性を相手の下劣なレベルに合わせたり、それ以下にしたりして相手と接しようとしなくなったし、小母さんに嫌味を言われた事で俗物に媚を売らなければいけないかと少しでも考えた自分に気づいて恥ずかしく思ったし、未だに当時、流行語になったオバタリアンという種族を別して軽蔑しているし、明るくなければ駄目だという杓子定規で人間の善し悪しを決めようとする俗物に反感を持つし、お前ら婆どもに愛想良くして気に入られる位なら愛想良くしなければいけないという状況判断すら出来ない虚け者と侮られたり笑う事すら出来ない白痴と誤解されたりする方が増しだ!と思ったし、お前ら婆どもが考えるようにお前ら婆どもに新参者が愛想良くしなければいけないという法は無い!と思ったから意地になって絶対、小母さん達に笑顔で接しなくなった。
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