4杯目

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やれ恋した、失恋した。 とそのたんびに私のとこに入り浸り、 きいてもいないあれこれを話しまくる。 泣いたり笑ったり、 隣に花陽がいる。 それをなぜか居心地よく感じてしまう自分に戸惑うばかりだった。 花陽の作る甘ったるい煮物や、 辛いきんぴら。 そして、 時折淹れるイチゴ風味のミルクティ。 何もかもが新鮮で、 体中でとろりと癒やされるのだ。 「花陽、あれ淹れてよ」 「ふふ、オッケー、 花陽ちゃん特製ロシアンミルクティだね」 鼻歌を歌いながら、 小鍋に牛乳に茶葉を入れ、 そこにいちごジャムを一匙。 ふんわり漂うその香りは、 私の中の女の子の部分が喜んでいるみたいで、きゅうっと心が締めつけられる。 できるならずっと一緒にいられたなら、 いつの間にかそう願っている自分に気がついたとき、 きっと私は花陽に恋しているのだ。 でもこのことは決して悟られてはならない。 知られてしまったら……もう……
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