おまけのおかわり

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…………… 快晴、デート日和! やってきました、コレクションホテル。 恋人らしくホテルの前でまちあわせ! ふふふ、ちょっと早めに来ちゃったわ。 あれ? 「おう!」 「晶はやっ、 30分も前なのに」 いるはずのない人に驚いて駆け寄った。 「いつも待てせてばっかだからさ」 いつも時間なんて守ったことないのに、 「どうしたの?何か悪いものでも食べたの? てか、これからいっぱい食べるのに大丈夫?」 「お前なあ、 それにしてもこんな早くいつも来てんのか?30分前だぞ」 「えっ、 ま、まあね、私ってば待つのは平気なの。 待てせる方が精神的に嫌なんだよね」 へらへらっと、照れ隠しに笑うと、 晶は、そんな私に目を細めて笑い、 「うん、そうだった。 お前はそういうやつ……だから ……」 と、私の手を握る。 何?何なの? 私はいつもと違う彼の行動に戸惑い 彼の表情を見上げようとしたけど、 「見んな」 と阻止され、、引き寄せられた。 「行くぞ」 と歩き出した。 「ちょっとどこ行くの?」 「まだ予約まで時間あるんだから、 いいだろ?ちょっと付き合え」 「う、うんいいけど、どこへ?」 それっきり無言で晶はグイグイ歩いてく。 何だか知らないけど、 ワクワクドキドキ、 ホテルのウィンドウに映る私達。 ふたりともいつもよりちょっぴりおめかしして、映画のワンシーンみたい。
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