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「ねえ、あの窓の光りの中は、幸せなのかな?」
高層マンションに並列して出来た公園で
窓明かりを見ながら、きみが呟いた。
僕はきみの肩を引き寄せ頭を撫でながら
「幸せだと、いいね。」と、
少し小さな声で僕は応えた。
小さな声になった原因は、
幸せだよって言いきれる確信がなかったから。
「ねぇ幸平あそこ見て、あの上から3番目の1番左側、あそこの部屋、真っ暗よ。
誰も居ないのかな?それとも…、居るけど電気消してるのかな?」
「きっと寝てるんだよ。だから電気消してるんだ。」
僕は彼女の言葉を遮るように言った。
夕暮れ時、かなり暗くなってきた街は外灯や家の電気がつき始めていた。
「そうよね、きっと、そうね。仕事で疲れて……寝ちゃってるのよね。それで、あのさ、
幸平、さっきの質問の返事なんだけど、わたしはまだ結婚は、考えられないの。
幸平はまだ中学生だし、わたしは小学生。
それに、私たち、」
「解ってるよ、兄妹だって言いたいんだろ?!
くそっ!!」
僕はまだ未開封のタバコの箱を地面に叩きつけた。
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