もう一度…。

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もう一度…。

沢田マリンの契約期間も残り一週間となり、日曜日、水菜は朝からバタバタだった。 「キャー!!」 洗面所で髭を剃っていた真は悲鳴に驚いてリビングに向かう。 「水菜!!どうした?」 「真!海、お願い!お茶溢されちゃった…。」 真夏を着替えさせている途中で海に泣かれ、お茶を渡した真夏から目を放した隙にお茶を溢された……と説明をされる。 海を受け取りベビーベッドに入れて、海の服にも少し溢れているお茶を拭く。 「真夏、汚れたか?」 「ううん、真夏はセーフ…。」 「……真夏は?」 水菜の言葉に目を向けると、水菜が着る予定だった服が濡れていた。 「…………水菜、それ……。」 「………ね?どうしよっか?」 二人で暫く顔を見合わせた。 今日は高橋知樹と倉田芳佳の結婚式で、家族で参加する為に朝から準備していたのだった。
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