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襲われたら?
仕事をしながらソファに座る水菜と子供達を見る。
最上級の至福の時がそこにある。
ニヤニヤしていると水菜が顔を向けていた。
「ん?どうかしたか?」
「今、話しても平気?」
日曜日なのに仕事を優先する奥様にどうぞと答える。
「ねぇ、沢田さん、どうなった?」
「どうなったって?」
パソコン画面に顔を戻して、カタカタ言わせながら訊き返した。
「契約の事、エタエモで正社員になる気はあるか聞いてくれたんじゃないの?」
空と真夏をソファに座らせて、ベビーカーの海をあやしながら水菜は不思議顔を向ける。
「その話はしたよ?返事はまだもらってない。本当にいいのか、水菜?俺は気を付けるし約束する。沢田に限らず仮眠部屋に女性は入れない。この部屋だって出来るだけ女性と二人にならない様にする。だけどさ、嫌だろ?水菜は…。あれ?………聞いてくれたんじゃないのって…なんで?」
話しながら水菜の質問のおかしさに気が付いた。
空に真夏をお願いね、と声をかけると水菜は真の机の前に立った。
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