おい、こら!

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子供達の食事の様子、遊びの様子を聞いて安心して帰り支度を始めた。 「なぁ、どこ行ってたんだよ!」 梨香と二人で真の言葉を無視して鞄に荷物を詰める。 「梨香、おもちゃ。」 「はい、幸人ありがとう!誰かさんも水菜にだけやらせないで手伝ったら?三人分よ?いい加減学習しないと今度こそ離婚になるわよ?」 梨香に睨まれながら言われると、パソコンの電源を落として、そそくさと水菜の側に来て手伝い始めた。 「真、これ海のベビーカーの横に置いておいて?」 「オッケー!」 「あ、抱っこ紐ってどこかな?」 「ああ、ベッドのとこだ。持って来る。」 「起こさない様にね?」 「おぉ…。」 プライベートルームに静かに向かう真を見て、梨香と目を合わせて笑う。 戻って来た真にご褒美とばかりに梨香が言う。 「静かなバーに行って来た。帰ろうかなぁって頃にナンパされてね?しつこくて遅くなったの。佐藤さんが寝てたから送るよ?とか言われてね。二人ずつ送るからってしつこくて…。ね?水菜にハートの目を送っていた人もいたよね。」 「はぁ?水菜にハートの目ぇ〜〜?誰だ!何処の誰だ!!」 真がすぐに反応して言う。 「知らないわ。そんなに話してないから…。寝ちゃってる佐藤さんを送らせる訳には行かないでしょ?梨香と二人で送って来たの。だから遅くなったのよ?別にナンパされて遅くなった訳じゃないわ?」 水菜が笑いながら言うと、梨香もお腹を抱えて爆笑していた。 「ちょっとは危機感感じた?私も水菜もそれなりにモテるんですよ?」 自慢気に梨香は言う。 「梨香、凄くモテてましたよ?立花さんも心配ですね。」 と、水菜も幸人に向かい言う。 幸人は苦笑しながらも、 「梨香は昔からモテてたけど…本人が気付かないからね?」 と答えた。 「それは知らなかった。教えてくれたらいいのに…。でもさ、水菜もね、トイレから出たとこで声掛けられてたでしょ?30超えてる様には見えないのよね。まだ28くらいで通用するわ。真、止めて乗り換えたら?」 残念そうな顔から楽しそうに笑い、梨香は表情をクルクル変えて話す。 多分、少し酔っているのだと思う。 「冗談じゃない!!俺は電車じゃないぞ!水菜は俺んだ!乗り換えなんか許すか!」 と真が大きな声を出して、ソファで寝ていた空が起きる。 しまった!という顔を真は見せたが、水菜が目の前にいたので空は嬉しそうに立ち上がり、水菜の足にしがみ付いた。
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