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秋から冬へ
水菜は12月からの異動の為、忙しく動いていた。
フロア統括マネージャーは新しく出来た役職で、沢田マリンも長い間いた訳ではないので引き継ぎなどは簡単なもので、それよりも水菜の仕事を佐藤が引き継ぐ事が大変な様だった。
佐藤にとってラッキーなのは倉田がいる事と、秘書室を出ればいつでもそこに水菜がいる事だ。
分からない事は直ぐに聞きに行ける。
逆にフロアのSE達は、水菜がフロアの一番隅のデスクに座る事で、何故か緊張感が生まれるらしく、ダラっとした服装のSEが急にピシッとした服を着て来たり、髭を剃っていたり僅かな変化をしながら、少しずつ水菜はフロアにいる時間を増やしていた。
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