2072人が本棚に入れています
本棚に追加
/161ページ
(休みってなんだよ!)
スマホを手に水菜に電話をする。
直ぐにそのスマホを壁に投げつけた。
「おい!着拒って何!!俺、旦那!!夫を着信拒否て…どういう事だよ!」
怒りに任せて投げた携帯を拾いに行く。
もう一度電話…画面に少しヒビが入ったが通話は可能。
やはり着信拒否。
電話は繋がらない。
家に掛ける。
僅かな希望………誰も出ず。
「何だよ……マジで離婚する気か?嘘だろ?あれっぽっちで?何にも悪い事してないぞ!!」
叫んだ所で社長室のドアが開く。
「馬鹿ねぇ?そういうとこじゃない?」
秘書室長の今川梨香が入って来て書類の束を机の上に乗せた。
「何だよ?休みの連絡あったんだろ?俺にはないんだけど?」
不機嫌に聞いた。
「お忙しい社長にわざわざ秘書が休む連絡をしたりは致しませんわ?」
「社長で夫だ!」
直ぐに真は大声で反論する。
「ですねぇ?だから水菜は会社を辞めないって安心してるでしょ?会社を辞めない限り、離婚もない、水菜の事舐めてない?」
梨香は呆れ顔で訊き返した。
「は?水菜はずっとここで働いてたんだ。今更、他の会社に行けるわけないだろ?年齢だって…33だぞ?もう若くないんだし…。」
「それこそ、はぁ?なんだけど?33歳、全然!見えないよ?3人子供いてもまだまだ綺麗だし、男なんかいくらでも出来るしね?真には勿体ない人だった訳だし…仕事で繋ぎ止めようなんて最低だからね。」
ふんっ!と踵を返して部屋から出て行く。
「幼馴染は味方じゃないのか!」
叫ぶが…梨香は幼馴染の前に水菜の友人らしい。
最初のコメントを投稿しよう!