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カミサマはあきらめた!⑥
「「「「ありおりハゲり、いまハゲり」」」」
「「「古文がハゲた!」」」
女の子たちはハゲの即興に驚きたじろいだ。
「「「「ABCDEハゲ爺」」」」
「「「アルファベットもハゲた!つるっパゲた!」」」
女の子たちはハゲの勢いに気圧された。
「「「「E=ハゲC2」」」」
「「「エネルギー E = ハゲ × 光速度 c の2乗!【特殊相対性理論】が【特殊にハゲてる理論】に【ハゲC】ーっく変換された!!世界は宇宙はどうなってしまうの!?」」
腰を前後にクイクイしつつ、一定のリズムの指パッチンで迫り来るハゲ×4の驚異のメカニズム!
この世の一切をハゲさせようと企む、4匹の獰猛にハゲた野獣を阻む手段は、もう、彼女たちには残されていなかったのだ。
宇宙は今、ハゲようとしていた。
さて、それでは私もナレーションをやめて、宇宙の危機を救うために事態収拾に乗り出すことと致しましょうか。
この小説モドキでナレーターをしていた“モノ”が、ユラリ、椅子から立ち上がり、両手を天に伸ばした。
では、こほん。
光あれ!!
カッ!
教会が聖なる光に包まれた。
「「「「ぐわっ!!なんだこの光は!!頭頂部が!!ハゲの聖域足る不毛の頭頂部がコンガリコーンになってしまう!!!!」」」」
4匹の珍妙にハゲたイキモノは、目も暗病む光照に頭皮がさらけ出された頭を、まだ毛が生えるかもしれないと期待を残している頭皮を守らんと抱えて踞った。
迷える四人のハゲたちよ、もう頭皮に思い悩む必要はありません。これをご覧なさい。
「「「「おお!!」」」」
「「「キャッ!!」」」
ハゲどもが驚き、聖女(尼さん含む♪)たちが小さな悲鳴を上げた光の中から、幾体かの“異形の者”が歩き彼らの前に現れた。
第1のコース!【リトル・グレイ】
UFO特集にはよくでる、小さなグレーの体を持った目でかすぎで憎いアイツ!ちなみにUFOは未確認飛行物体のことだから、鼻毛が大量に飛んでても正体がわからなかったらUFOだよ!
第2のコース!【火星人】
どう見てもタコ!たこ焼きにしようぜ!
第3のコース!【3m宇宙人】
でっけ!兎に角でっけ!ひょっ○りはんしても即バレの巨人!
第4のコース!【エイリアン】
大丈夫!版権とか問題なし!エイリアンは訳すと(外国人)だから!つまり、海外に行くと、君も私もエイリアン!イビツな形のたまごをみんなでそこら中に一杯産もうぜ!
第5のコース!【エーテー】
たーらーらららららーらー♪色々版権が怖いから昭和のおっさん的な発音に変えたよ!だから詳細は詳しくは書けないよ!人差し指を差し出したら、なんか光ることしてくれるアイツとだけ言っておくよ!
「「う、宇宙人だわ!」」
「宇宙人!ホントにいたなんて…」
「「「「……」」」」
驚く必要はありません。彼らもまた、わたくしが創造した広い宇宙の住人なのです。
光の中からユラリ現れた、白いローブをまとい、長い白髭に微笑みをたたえた爺さまは、自らを【神】であると名乗り、五体の“宇宙人”を自らの方へと引き寄せ、手を広げてみんなで“すしざ○まい”なポーズをキメた。
そして、斯様に仰せになられた。
御覧なさい。
宇宙の子達を、みな完全に頭髪がありません。むしろ、髪などあってはなりません。
そう宇宙はとっくにハゲているのです。あなた方が手を下そうとする前から、宇宙ではハゲこそが真理であり摂理なのです!
そう諭される【神】も当然ながらハゲていた。
そして、光が、聖なる光が、ハゲ神に強烈に反射して直視できないほど神々しいオーラを発していた。
「「「「ああ…ハゲがみえる…ぼくたちにはまだ、かえれるところがあるんだ…わかってくれるよね。La○aはいつでも読めるから…」」」」
「「「ふぁ!?」」」
意味のわからない発言をするハゲ四人に、ツッコミをいれる聖女(尼ちゃんもいるよ♪)の三人。
だが、その混乱しまくりな三人の耳に野太い歌が飛び込んできた。
「ハーゲーローヤー♪♪ハーゲーローヤー♪♪」
どこからともなく現れた。ハゲ散らかした中年おっさんのモッコリ白タイツ聖歌隊と、艶々にオリーブオイルで丹念に磨きあげられた、とってもオイリーな頭皮をもつ奏者が演奏するパイプオルガンが、この幻想的で荘厳な光景【ドキッ!ハゲだらけでキッタネ♪】な加齢な空間を、いやがおうにも盛り上げはじめたのだ。
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